俺のエスニック料理好きは知っている人も多いと思う。どこの国に行っても、周りの心配を尻目に屋台で食べまくるし、見たことなさ気な食材でもけっこう平気。怪しい国(?)へ仕事で行ったときなんか、普通の日本人なら遠慮するような地元の人達が行く店にあえて連れて行って貰い、平気でばくばく食うのでクライアントに大喜びされたこともある。
過去、明らかに食すのを躊躇ったのは2回。いずれもネパールに行ったときなんだけど、露天売りしていた蛍光色のアイスキャンディーと、ガラスケースに陳列してあるのを見て黒いお菓子かと思ったら蝿がびっしりたかっていたカラフルな焼き菓子。
ま、それはおいといて、一昨日、美味しそうな壷焼きカレーの店に入った。“ヴィンダールカレー”というトマトとビーフを煮込んだ辛いカレーを頼んだ。辛い料理は好きなので特に問題はないはずだった。しかし、メニューの後ろにあった「トッピング:ハバネロ \200」の写真を見たときから地獄が始まる。ハバネロと言っても東鳩のお菓子「暴君ハバネロ」のことではない。世界一辛い香辛料としてギネスブックに登録されている本当のハバネロ。
出されたカレーを見たら、小さいトマトのようなものが中に沈んでいた。カレーそのものが十分に辛かったので「あとでハバネロだけ食べてみよう!(←これがバカだった)」と思い最後に残した。もちろん、普通は潰して混ぜながら辛さを強めるものらしい...。
食べ終わってハバネロを丸ごと口に放り込んだ。“うおっ、タバスコの塊っぽい”、とか思いながらしばらく口に含んで、かみかみごっくん...。
・・・。 ん...? えっ..。 ちょっちょ...。 みっみっみず...! や、やべぇ...!! 舌はともかく、喉の辛味がおさまらない。ヒリヒリを超えている。汗がとまらん!(熱いのではなく油汗に近い) 約5分。水やらジンジャエールやらラッシーを飲みまくってなんとかおさまる。いやぁ、すごかった。ふぅー。
が、落ち着いたかのように思えたハバネロ軍、実は本当の猛攻はここからだった。10分くらいして、こんどは胃が焼けたように暴れだして動けない。トイレに駆け込んだところで、お腹をこわしたわけではないので何も起こらない。じっとしていたら余計につらいので歩き回るが、気を抜いてゲップをしようものなら火焔攻撃がふたたび喉にまで波及してくる。なんとか落ち着いた...と思ったらまた大暴れ、そう、ハバネロ軍は緩急巧みに周期的な波状攻撃で襲ってくるのだ!! 宿に着いて横になったり、甘いお菓子を食べたりして胃に援軍を送るのだが、ハバネロ軍はびくともしない。しかも腸に向かってだんだん下がりながら勢力範囲を広げていってるのがわかるのだ! もう指をくわえて戦況を見守るしかない状況。
結局、ハバネロとの死闘を終結させるのに半日を費やした。実は丸2日たった今もハバネロ軍の残兵がしぶとく生き残ってゲリラ戦を繰り広げている。
やはりハバネロは暴君なのだと実感。みなさん、ハバネロの丸呑みには御用心を!
最近のコメント