ウードの抱き心地
昨日は Arab Song Book(ウード:常味裕司/箏:丸田美紀/レク:和田啓)のライヴに行ってきた。前々から書いてるけど、ウードはハーディ・ガーディと並んで最も興味津々な楽器。そのウードの日本における第一人者である常味さんの演奏ということで楽しみにしていたのだが、なかなか面白かった。
面白い理由にはいろいろあって、音楽そのものもあるんだけど、元来リズム音痴な俺がアラブ音楽の10拍子やら13拍子やら何やらの変拍子についていけるわけがないので、分析モードになることもなく流れで音を聴いていられることかな? それに加えて当然、西洋的な音階(ピッチ)とは違うものなので何も考えずに聴いていられる? かと言って現代音楽のように心地良さからかけ離れた音楽なんかではなく、あくまでもアラブの古典ベース。
そのせいか、演奏が終わった後「眠そう!」と言われたけど、別に眠いわけではなく、な~んも考えずに聴くとあんな顔なのだ! > 丸ちゃん
唯一、分析(?)してしまったことと言えば、ウードと箏の対比。ウードをはじめ中東系の楽器というのは横のスケール感がある。近くで弾いてても遠くで鳴っている気がする。対して箏など邦楽器というのは縦のスケール感なので至近距離にある音。この対比が「面白い場合」「浸れない場合」という両面性があるんだなぁ...と。
しかしまぁ、民族楽器系のテクニシャン揃いというのはいつ見ても面白い。音だけでなく、演奏する姿そのものが魅力に溢れている。レク(簡単に言えばタンバリン)1つだけであれほど多彩な音とリズムを表現できることも知ってはいたが、目の前で見るとやっぱスゴイね。丸ちゃん(箏)もよくもまぁ、あんな複雑なリズムとタイミングをこなせるもんだわ。
終演後、常味さんのウードを弾かせて貰った。ウードは俺が演奏する雅楽琵琶のルーツとなる楽器なのだが、その感覚で楽器を持つと“うっそぉ~!”と思うほど軽い。常味さんのウードはもちろん特注オーダーの一品なのだが、ウードの中では重い方らしい。が、俺の琵琶の 1/10 ないぞ!
ギターを弾いているせいもあるのだろうけど、思ったよりしっくりくるウードの丸いバックの抱き心地にずっと抱えてたい感じだったな。(^^;
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