繁盛店に思ふ...
5年くらい前からよくお昼を食べに寄るオフィス近くの中華料理屋さん。地味な店だがそこそこ繁盛している。
そこのホール係として若い兄ちゃんが働いていた。その兄ちゃん、愛想がよくって、気が付いて、注文を間違えない優秀な店員さんだった。
何年かして、もう一人、ホール係の兄ちゃんが働き始めた。こちらはお世辞にも愛想が良いとは言えず、注文取りもトロいし、見るからにパッとしない太っちょ君だった。
・・・
今日、久々というか、1年ちょっとぶりにその店に寄ってみた。
愛想の良かった兄ちゃんはもう居なくなったのかな?と思って見廻していたら...その兄ちゃん、厨房の中で格好よく鍋を振っていた。
あの兄ちゃん、アルバイトじゃなく修行してたんだね!
そして太っちょくんも居た。が、以前と違って愛想も良くなり、サッと注文を取りに来て、水がなくなったらすぐ注ぎに来る立派な(?)ホール係になっていた。
俺、ぜんぜん関係ないんだけど、なんか妙に嬉しくなってしまった。
そう、地味でも長くちゃんと繁盛し続ける店って、こういう若い人が成長していく循環がちゃんと成り立ってるんだね。
いまの社会って、何かにつけ即戦力ばかりに目を付けて優遇する傾向が強いけど、それって瞬発力だけで「長い繁栄」は成立しないんだよな。
日本が長い長い「衰退期」に入ったのは政治より経済より、社会全体が若い人をちゃんと育てようとしなかったツケなんだろうな。
おわり。
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