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2014年2月15日 (土)

雪路行軍記

■前編

東京、これまた降った! 先週以上にひどく積もった。

事の起こりは昨日、電車がマヒするのはわかってたし、早く帰るつもりだったのだが、やむを得ない事情で夜になった。17:00~20:00あたりはラッシュと重なってひどい目に合うので、敢えて遅くずらした。

21:30頃 中野駅。案の定、えらく空いていた。この天候、不安はあったが、取り敢えずラッキー! ...が、その後、想定を超えるとてつもない悪夢に見舞われる。

22:00頃 三鷹で電車が止まった。高尾(終着駅)の信号機故障で折り返しホームが限定され、その影響で各駅に電車が止まっているとのこと。“あー、こりゃかかるなぁ~”。 が、それから1時間、2時間…動く気配なし。(><) 止まっている事より、車掌さんの状況説明の下手さと噛みすぎな喋りにイライラする。“代わったろか?”と何度思ったことか...

12:30頃 三鷹に着いてから2時間半、やっと1駅進んだ。10分ほどしてさらに1駅進む。東小金井駅。ここで例の車掌さんのアナウンス。「現在、八王子駅で除雪が入ってるので進めません」とのこと。

1:00頃 衝撃的な一報が入る。「除雪作業は終了しておりますが、八王子駅でホームから人が転落したため、救助のためしばらく運転を見合わせます。」 前の若いやつが“もー! 落ちた奴、全員に謝ってもらいたいな!”と友人とブツブツ言っている。

1:30頃 さらに追い打ちが来る。「転落した方の救助は終わっておりますが、八王子駅が大雪のため再び除雪作業が入るため、運転を見合わせます。」 ここまで来ると乗客もイライラを通り越えて皆寡黙になっている。

2:00頃、トドメの一発! 「八王子駅で除雪が難航しているのに加え、2カ所の踏切でトラックが脱輪したため救助に向かっている模様です。なお、運転再開までにかなりの時間がかかる見込みです。」 乗客は寡黙を通り越して諦めモードで、車内がかえって穏やかな雰囲気に変わる。

...ここで俺はふと考え出した。昔、人身事故で電車が止まり、国立から歩いて帰ったよな(約10Km。真夏だったので死にそうになった)。 ここから歩くとどれくらいだ? スマホで調べると東小金井からうちまで約18Km。通常だと4時間、雪だから5時間。3:00 に出れば 8:00 に家に着くか...

迷った、かなり迷った。雪な上に風も強い。かなり苦難の旅になる。しかし、この暑く狭苦しい車内、おそらく、いや間違いなく朝まで動かないだろう。しかし、今ここに居れば暖かい場所で安穏と座っていられる。なぜそんな苦難の旅に出る必要がある? 1度でも席を離れると、2度と座ることはできないぞ? “いや、そこに雪があるからだ!”と奮起する。(ゲレンデじゃないっちゅーの!)

2:55 「申し訳ございません、状況は変わらずとの報告が来ております。まだ相当の時間、運転再開はできないものと思われます。」 それを聞いた瞬間、条件反射的に席を立ってホームに降りてしまった。

雪路行軍の始まりである。

■後編

改札を出る。座り込んでいる人、寝転がっている人、せわしなく電話している人、かなりの人が居る。いまから八甲田山の映画のごとく、荒雪(?)に立ち向かおうとする俺にはすべからく、自分に与えられた状況に立ち向かおうとしない堕落者にしか見えない?!

まず家までの順路を頭に描く。こーいう雪の時にショートカットすると深雪に阻まれて大変なことになる。体力を温存するためにも、雪が踏まれている幹線ルートを使うべきだ。車は少ないはずだから歩道ではなく道路を歩けるはず。

 ルートは決まった。農工大の横を抜けて武蔵小金井の南で小金井街道に出る。そのまま府中まで南下して20号に入って、西に向かい国立ICで日野バイパスに入ればあとは1本道!(※大阪の方にわかり易く例えると、天王寺から新御堂筋で梅田を経由して、176で豊中まで歩くのとほぼ同じ距離です)
...
駅からスグのファミマ(だっけかな?)で一服し、クエン酸飲料を補給してコンセントレーションを整える。気分はオリンピッカーだ! いざ出陣!

思ったより風が強い。しかも雪でも雨でもない細かい氷の粒が降っている。それが顔に当たると痛い。やむを得ず傘をさすが、そうすると風に煽られて体力を使ってしまう...

とは言え、前半は比較的楽だった。雪もベシャッとはしているけど、それほど重くもなく、轍を歩けば楽。配達を始めた新聞屋の兄ちゃんたちを見ながら、雪の日の配達の地獄っぷりを懐かしく思い出す(俺は20歳の頃、新聞奨学生をやってたので)。

小金井街道を南下するまでは至って順調。

そして行軍開始から2時間、府中にたどり着いた。が、この頃になると天候が大雨になってきている。風も強い。そして困った事態が起こり始めた。積もっている雪が雨を吸ってフローズン状態になっていて重い。そして轍は雨水がたまってそこら中が池のように変わっている。重いフローズン雪の上をバシャバシャ歩くか、したがツルツルの水の中をピチャピチャ歩くかの選択肢しかなくなっている

微妙に腰も痛くなってきたが、距離的にはまだ半分より前。心が折れそうになる。何度かタクシーを止めようかと道端に出てみるが、時間は 5:00 過ぎ。すべて回送なのだ! (><) これも神の与え給うた試練と思い、甘えた自分にカツを入れる。...とは言えしんどい。コンビニでの休憩時間も徐々に長くなる。一服のはずが二服になる。

この頃になるとある現象が多発し始める。雪が緩んでスリップし、あちこちで大型トラックが立往生している。20号のド真ん中でだ! 10tオーバークラスの大型ばかりだからどうしようもない。

国立ICで日野バイパスに入ったころになると、路面はズルズルで、あちこちの交差点で小型トラックが動けなくなっている。初めは「気の毒に...」と見過ごしていたのだが、そのうち目の前でも頻繁に起こり始め、そうこうしているうちにトラックの運ちゃんたちに混じって“せーのぉー!”とか言いながら一緒に押したりし始めた。

しかもこっちはずーっと歩いて状況を見てるから、朝、倉庫から出たばかりの運ちゃん達に“あっちの道はこんな感じで渋滞が始まってて、向こう側の道の方がマシかも?”などと指南するようになっていた。

なんだかしんどいのも忘れてそんなこんなで歩いていると、最難関、多摩川越えが訪れる。完全なる暴風域。やはり1番しんどかった。が、この道のド真ん中を歩行するなんて有り得ないよな?とか思いながら、それなりに楽しむ。

多摩川を渡ったところにある万願寺の mini stop で最後の休憩を長めにとり、最後の気合を入れる。あと 1/3 ほどだ! スノーブーツを履いていたとは言え、もう全身ビチャビチャだが、寒さは感じない。いいぞー!

最後の難関、日野バイパスの神明の上り坂。しんどかったが、ここは人より車がえらいことになっていた。歩道は深雪で歩けないので、トラックが通る後をゆっくり追いながら轍を登る。これも普段じゃできないよな。頂上の信号待ちの後、発進できない車が5台くらい連なっていて、ショベルローダとかが出動してました。

ここまでくれば着いたも同然...のはずだったが、ここから先は車があまり通ってなかったようで轍があまりなく、最後の2Kmのスパートは不発に終わる。いつも思うけど、見慣れた風景になってからが意外としんどい、体がホッとするのかねぇ?

こうして 8:03 に雪路行軍は任務を完了したのでした。

行程:東小金井駅→府中(小金井道)→国立IC(20号/甲州街道)→豊田(日野バイパス)→自宅 約18Km
所要:5時間3分(休憩込み)
感想:俺、思ったよりタフだな?! 1回も転ばなかったぜ! 毎日これだけ歩けば、いい体になるだろうな?!

そして...家に到着した 8:03、中央線はまだ動いていなかった。わはははは、勝った...。体力的には数年前の富士登山の次にきつかったけど、普段は縁のない人たちと話したり、なんか楽しかったな?!

■雪路行軍展

http://zow.cocolog-nifty.com/photos/20140215/

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コメント

連絡くれれば迎えにいったのに(起きればですが・・)snow

タヌキさん >

その手があったか!sweat02 いや、タヌキさんを馬場に戻して朝まで飲み明かすという手段も考えたんですがね?!

でもまぁ、Facebook ではこのネタが反響を呼んで盛り上がってますhappy01

ネタ作りに命懸けてますから?!

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