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2014年10月21日 (火)

ふくしま

今回、前後のスケジュールの関係で...行きは常磐道富岡ICを降り、9月半ばに一般車の通行止が解除になったばかりの6号線、福島第一原発のすぐ脇の道を北上。大熊町→双葉町→浪江町→南相馬市へ。帰りは南相馬市→飯館村→川俣町を経て二本松市へ。言い方は悪いが、原発災害のニュースで誰もが頭にインプットされている地名をフルコースで回った。

非常に繊細な話なので多くは書けないけど...個人的に感じたことを少し。


10413436_10205216555277996_82256150まず、原発周辺である大熊町・双葉町の6号線沿いの光景の異様さ。あれは実際に通ってみないと映像や写真では伝わらない。通行止め解除になったとは言え線量が低いわけがなく、車の通行も「窓を開けるな」「停車するな」などという注意書きをどこかで見た。...というか、そもそもあの異様な雰囲気は停める気がしない。俺はもうこんな歳だから構わないけど、若い人や子供は通るべきではないと思う。

走っていて、道路脇の雑草が生い茂っている以外、一見、普通の田舎道と何も変わりがないように見える。が、すべての枝道や駐車場などの進入路にはバリケードが張られ、ところどころで警察の緊急車両が監視している。まるで戦闘地域そのもの(戦闘地域は行ったことないけど?!)。だが、それとは違った1番異様な理由、それは建物やなにもかもが生活している状態のまま、人ひとりいないこと。目の前には田舎町の広大な風景が広がっているのに、誰もいない。まるでホラー系の映画やゲームのワンシーンのよう。でもこれはバーチャルでもセットでもなくリアルな世界。

警備をしている警官の方たち、防護服もマスクもしない状態で立っていて大丈夫なのだろうか?(いや、大丈夫なはずがないよね!)


10714208_10205216557558053_70301105次に、なにより印象的だったのは、福島の人達の人のよさ(?)。親しく話したり、宴席で一緒だったのは年配の避難せずここに残り続けて奔走した人達。彼らからはネガティブな愚痴の1つも出ず、除染や復旧に大勢のボランティアが来てくれて嬉しかったことや、震災がなければ出会うことのなかった人達(我々も含めて)と交流を持てたことに対する感謝など。お世辞でも取繕ってるわけでもなく、心からそう思っている。

尋常じゃないネガティブな経験をしているだろうに、笑いながらポジティブな思考に変えていく強さに感心する一方、ある歯痒い思いが頭をよぎる。それは、「当事者であるあなた方は、もっと怒ってもいいんじゃ?」ってこと。例えば、同じことが大阪で起こっていたら? 大阪の人が地元の大阪に住めなくなる事態が発生したら、こんなバカにしたような対応ばかりをする政府や電力会社に黙っているはずがない。暴動はよろしくないが、もっと団結して強力な手段に打って出る気がする。

2~3日滞在しただけで(しかも俺はボランティアでも支援活動でもない)地元の多くの人と話したわけではない。けど、少なくとも南相馬の人たちの心意気に、ホッとしたような、歯痒いような...妙に割り切れない何かを感じで帰路に着いた。

川俣のお寺の住職が言った「あの事故がなければ、福島はいいところなんですけどね。」という言葉が心に沁みる。そう、彼らは周りから見て「いいところとは思って貰えなくなっている福島」を覚悟している...

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